猫猫置き場

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とある探偵の追走編

猫猫事件帖 とある探偵の追走編 最終話

「どこまで行くつもりなのよ!!」 ハイヒールで走るのは危ないからやめた方がいいんじゃないかな。 壱川の言葉が脳裏にチラつく。それでも水守綾は走るのをやめなかった。 「止まりなさいって……言ってんでしょ!」 息が切れる。思えば自分は、明乃のような…

猫猫事件帖 とある探偵の追走編 その弐

「やられた……!」 切れる息を落ち着かせようとするものの、上手くいかない。ここまで長距離を走るのは久しぶりのことで、水守は滴る汗を拭くだけで精一杯だった。 白い猫を追いかけ走り続けたものの、浅野と水守はマンションの前で止まっていた。 猫、アシュ…

猫猫事件帖 とある探偵の追走編 その壱

「なんでこんなことになったんだっけ?」 水守綾は冷や汗をかきながら呟いた。それはあまりにも純粋な疑問だ。彼女の予定では、今日はただの当たり前で日常的なよくある一日のはずだった。 「いやーほんと、なんでこうなったんだっけ!」 浅野大洋は笑いなが…